卑弥呼の鏡・平仮名→新発見相次いだ

2014年の考古学界は、邪馬台国論争の鍵を握る三角縁神獣鏡や前方後円墳をめぐり、新発見が相次いだ。沖縄県と富山県では、日本人のルーツに迫る発見も。最古級の平仮名は和歌とされる新説も発表されるなど話題の多い1年だった。

◆三角縁鏡で「魔鏡」

年明け早々、列島を驚かせたのが「卑弥呼の鏡」とも呼ばれる三角縁神獣鏡の製作実験だ。京都国立博物館が最先端の3Dプリンター技術を使い、形や大きさ、金属組成まで実物そっくりに再現。磨き上げた鏡面に太陽光を当てると、壁にまばゆい光のリングが浮かび上がった

鏡面にできた微細な凹凸によって裏面の文様が映し出される「魔鏡」現象で、三角縁鏡での確認は初めて中国では紀元前から知られていたという

三角縁神獣鏡は倭国(日本)の女王卑弥呼が中国・魏の皇帝からもらった「銅鏡百枚」との説もあり、邪馬台国の謎に迫る重要な鍵。実験は製作地をめぐる論争に新たな視点を切り開いた。

最古の大型前方後円墳で「卑弥呼の墓」とも言われる奈良県桜井市の箸墓古墳(3世紀中ごろ~後半)

1876(明治9)年に墳丘を撮影した写真と原板が、宮内庁に保存されていることが明らかになった。日本で最古の古墳写真という

現在は墳丘に樹木が密集しているが、撮影時は木がまばらで、特異な4段構造の墳丘や埋葬施設を覆ったとみられる後円部頂上の巨大な円壇(直径45メートル、高さ5メートル)がくっきり「箸墓は昼は人が造り、夜は神が造る」という「日本書紀」の記述をほうふつさせた

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