傷あとを綺麗になくすコツ

傷なんて勝手に治ると思いきや…
傷なんて勝手に治ると思っていたのに、あららら、1ケ月も過ぎてしまい、痕が残ってしまった。もっと早くに病院に行っておけば……。そんな経験をお持ちの方、いらっしゃいませんか?

傷には、「新しい傷」と「古い傷」があります。新しい傷とは、2~3週間くらいで自然に治る傷です。簡単な傷などはそうですね。古い傷とは、新しい傷が治った後に、皮膚の姿が変わってしまったものです。新しい傷で終わるはずの傷も、対処の仕方が悪ければ、古い傷になって長く残り続けてしまう可能性があるのです

■古い傷にしてしまう5つの原因
傷あとが古い傷として残り続けてしまう原因には、下記の5つが挙げられます。

(1)バイキンに感染してしまう
(2)傷を乾かしてしまう
(3)治りにくくなる薬を飲んでいる(免疫を抑制するなど)
(4)糖尿病がある
(5)血液の循環が悪い

(3)~(5)はもともとの根本原因があるため、それをコントロールしながら古い傷にしないよう早めに受診しましょう。糖尿病のある方は皮膚状態チェックのため定期的に皮膚科に通ってもよさそうですね

■自分でできそうな方法は?
(1)と(2)は自分で注意できそうです。

(1)のバイキンがついてしまって、傷が治らないというのは想像できますよね。では、バイキンをつけないためにはどんな方法があるのでしょうか。

消毒剤が真っ先に思い浮かぶ方も多いかと思いますが、実はそうではありません。手を洗うときに、消毒剤だけを吹きかけるのと、石鹸と水で洗うのを比べると、どちらが綺麗になりそうですか? 洗ったほうが綺麗になりそうですよね。それと同じように、バイキンを落とす一番の方法は「水道のお水でよく洗うこと」です

傷を洗うことに不安を持たれる方は多いですが、新しい傷を優しく、石鹸を泡立ててバイキンをよく落とすように洗ってみてください。土などがついているときは、丁寧に除去しましょう

また、消毒剤を使うと、体から出てくる水分(浸出液)に入った傷を治す栄養素を殺してしまうので、むしろ使わないほうがいいですよ

(2)については、昔は赤チンキなどを塗って、乾かして傷を治していました。それは、バイキンがついて傷が治らなくなるのを防ぐためでした。けれども今は、傷を綺麗に治す時代。古い傷も作りたくありません

傷の表面を乾かしてしまうとかさぶたがでできてしまい、治りの進行が止まってしまいます傷の上には塗り薬を塗り、そのうえからガーゼやテープで保護をして、「適度な水分状況を保つこと」がとても重要です。塗り薬は、皮膚科に行って適切なものを処方してもらいましょう。

実際に外来診療をしていますと、「この傷、痕が残りますか?」とよく聞かれます。新しい傷を古い傷にしないためのコツ、ぜひ覚えておいてくださいね

文・蘇原 しのぶ(All About 皮膚・爪・髪の病気)

All About2016.05.17

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