体の「冷え」と「生理不順」は関係ない!?

今夏の暑さは一段と厳しく、朝から晩まで冷房なしでは過ごせない日も多かったのではないでしょうか。こうした冷房がよく利いた屋内と酷暑の屋外とを行き来する生活を続けていることで、人は自律神経に悪影響がきたすことがあります。最近、生理周期の乱れや生理痛がいつもよりひどい、という人は「夏の冷え」や「夏の疲れ」が原因?と思っているかもしれません。でもそれは本当でしょうか?生理不順はどのような仕組みで起こるのか、解説しましょう。

◆「夏冷え」とはどんな症状?

冷えは末梢循環不全を指します体が冷えたことで、体温を体の中心に集めるために、手足の血行が減り、体の中心に対して抹消が「冷えている」と感じます。これは冬に起こりやすいのですが、夏に汗をかいた後、急激に冷房や扇風機の風にあたると、汗が蒸発するときに急激に体温が奪われ、冬と同じような「冷え」が起こることがあります。ですから、濡れた体で風にあたりすぎないように、汗をしっかり拭き取る、風にあたりすぎないなどの予防が大切です。

◆「冷え」のメカニズム

「冷え」を解消するには温めることが大切です体の中で熱を作る臓器はなんでしょう。実は肝臓と筋肉です特に筋肉は動かすことで熱を作ります。寒い時に震えるのは体が筋肉を動かして、熱を作っているからですまた甲状腺ホルモンの効果で体の基礎代謝が上がり、やはり熱を作ります

ですから、運動不足で筋肉量が低下したり、甲状腺の病気になってホルモンが低下したりすると「冷える」という症状になります特に甲状腺ホルモン低下症の症状は「冷え」、「むくみ」、「全身の倦怠感」、「便秘」といった気がつきにくい症状です。また同じ症状が「貧血」でも見られます。このような症状があれば、「私は冷え性だから」などといって片付けずに、まずは病院で相談してみましょう

◆「冷え」と「むくみ」の関係

みなさん、「冷え」から「むくみ」がくると思っていませんか?でも実は、「冷え」は「むくみ」の原因ではありません。「むくみ」から「冷え」という症状が起こります。むくみは血管の外に水分が過剰に出て行ってしまっている状態です。これは血液が薄くなると起こります。血液が薄くなるというのは、発汗による塩分・糖分の低下や貧血によります。ですから、急激に汗をかいたり、貧血があるとむくみますむくみがあると血管が圧迫されるので、血行が悪くなり、冷え、首や肩、背中のコリがでます。ですから、病院では、「冷える」ではなく、「むくみがある」と医師に話すとわかりやすいかもしれません

◆「冷え」と「月経不順」

冷えから月経不順がくるという考え方は古来から経験的に言われています現在は冷えの原因になる疾患、特に甲状腺疾患があると月経不順が生じることが知られています。ですから月経不順の原因になる病気の症状として「冷え」がでることがあるのです。この場合、食事や生活習慣では冷えは治りません

また月経不順で頻回に出血したり、ダラダラと長く出血していると、貧血が進行していることもあります。月経不順があり、しつこい「冷え」の症状があるときは婦人科に相談してみましょう

◆今日からできる「冷え」対策

●服装
夏は薄着で過ごすことが多いですが、「寒い」と思ったらすぐ上着を着れるように、羽織りものを持ち歩きましょう寒いのを我慢していると芯まで身体が冷えてしまいます。温度に合わせてこまめに衣服を脱ぎ着しましょう。

足は特に冷えやすい部位なので、オフィスで仕事をする際、素足は厳禁です。身体の末端や足首、手首、首といった部分を露出していると、冷えは改善されません。
大判のスカーフなどを1枚バッグの中に入れておけば、こうした部分にさっとかけたり巻いたり、さまざまに使えて役立ちます

●たばこやコーヒーを控える
たばこに含まれるニコチンやコーヒーに含まれているカフェインは血管を収縮させる作用があり、冷えをひどくしてしまいます。冷えがひどい時は摂取を控えましょう

●生活リズムを整える
甲状腺ホルモンは朝起きた時から、分泌が増えて、体謝を上げてくれます。ですから理想的な体謝環境を作るには、正しい生活リズムを作る必要があります。起床や就寝、食事の時間はなるべく一定の時間にしましょう。

入浴は、シャワーだけで済まさず、ぬるめのお湯にしっかりつかりましょう。ぬるいお湯は副交感神経の働きを高める作用があり、自律神経のバランスを調節するのに効果的です

●ダイエットに注意
朝食抜きや、野菜サラダだけを食べるなどの生活を続けていると、身体は栄養不足になり、基礎代謝を下げることでエネルギーをつかわないように調整されてしまいますですから過度なダイエットは甲状腺ホルモンの低下を招き、「冷え」や「太りやすい体質」を作ってしまいます

●夏にはむしろ温かいものを!
冷たい飲み物や食べ物を好んで摂っていると、身体は冷える一方です胃や腸などの内臓が冷え、やがて全身が冷えていきます。内臓は冷えに弱いのです。以下の点に注意しましょう。

・水などドリンク類には夏でも氷を入れずに飲みましょう
・身体を温める食べ物、飲み物を上手に取り入れましょう。
・お茶を飲むなら発酵茶である紅茶を、砂糖は黒砂糖がオススメです。
・冷やし麺を食べるときには薬味をたっぷりと(ネギやショウガ、ニンニク、シソなど)。

ほかにも、野菜は、人参・ゴボウ・ネギ・レンコン・ニラ・カボチャ・ゆず・芋類など、根菜類がお勧めです。果物なら、サクランボ・あんず・梅・栗・くるみなどが冷えを防いでくれます暑さで食欲が落ちがちな今、マーボー豆腐やカレーなど、香辛料で刺激のあるメニューを取り入れるのも、いいですね。身体が温まるうえに食欲も刺激されますよ

参考 Mocosuku Woman 2015.09.01

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