乳酸菌→プリン体に作用

夏に発作が増えるとされる痛風痛風は食物に含まれたプリン体が体内で尿酸に変わり、関節などに蓄積して激しい痛みを引き起こすこれを防ぐには服薬や食事制限が必要だが、臨床試験の結果、特定の乳酸菌がプリン体に作用し、血清尿酸値(血中の尿酸濃度)の上昇を抑制することが明らかになった。痛風やその前段階である高尿酸血症の患者は年々増えており、新たな対応策として注目されている。

プリン体は人間の活動に必須の物質である上、食品の「うま味」成分にもなっている食品を通じてプリン体を多く取っている人は血清尿酸値が高く、痛風や高尿酸血症になりやすい
特に、夏は発汗による脱水や、尿酸の排出を阻害するアルコールの摂取量も増え、痛風の発作が起きやすくなると考えられる発作が起きなくても、尿酸値が高めだとメタボリックシンドロームや他の合併症になる恐れがある
臨床試験は、東京女子医大膠原病リウマチ痛風センター所長の山中寿教授が実施。痛風と高尿酸血症の治療を受けている患者を2グループに分け、一方のグループが乳酸菌「PA-3株」を含むヨーグルトを1日2回、100グラムずつ8週間摂取した
試験期間中は服薬を停止したため、尿酸値自体はいずれも上昇傾向にあったものの、乳酸菌PA-3株を取ったグループの上昇はもう一つのグループに比べて低く抑制効果が明らかになった乳酸菌PA-3株は体内でプリン体を分解するとともに、自らの栄養として消費することから、プリン体が減少し、尿酸値が抑制されたとみられるまた治療を受けていない人たちで行った別の試験では、乳酸菌PA-3株を取ったグループがそうでないグループに比べ、血清尿酸値が低下したことも確認された
山中教授は「厳しい食事制限を長期間続けることは難しい乳酸菌PA-3株が食事制限のストレスを改善することも期待できる」としている

参考 時事通信 2015.06.24

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