乳がんにかかりやすい人

女性のがんのなかで、大腸がんに次いで2番目に多いのが「乳がん」です。欧米では日本と比較すると乳がんの数自体は多いものの、死亡者数は減少し始めています。しかし、日本では乳がんの死亡率は上がり続けています

欧米では乳房をX線撮影する「マンモグラフィ」による早期発見と、再発予防のための薬物治療が、乳がん死亡率減少の要因だと考えられています

■乳がんにかかりやすい人の傾向

乳がんにかかりやすい人の傾向の条件として、次のものがあげられます。
・初潮が早い
・閉経が遅い
・初産年齢が遅い
・未産

一般に、女性ホルモン(エストロゲン)にさらされる期間が長いことが乳がんにかかりやすい条件だと言われています。また高脂肪食、肥満なども乳がんになりやすい原因です。日本で乳がんが増えているのは、女性の社会進出などで、食生活の欧米化、ライフスタイルの変化などが影響しているのではないかと考えられています

また、遺伝性の乳がんは、5~10%で、家族や親せきに乳がんの人が多い場合は、若いうちから自己触診をして、乳がん検診も積極的に受けておいた方がいいでしょう。

■乳がんが出来やすい部位

乳房は「脂肪」と「乳腺組織」で構成されていますが、乳がんは乳腺から発生します。大人の乳房には、乳頭を中心に乳腺が放射線状に15~20個並んでおり、それぞれの乳腺は小葉に分かれていて、乳管で繋がっています。乳がんのうち約90%は、この乳管から発生するもので、「乳管がん」と呼ばれます小葉から発生するがんも約5~10%あり、「小葉がん」と呼ばれます

乳がんができやすい部位は次の通りです。
・外側上部(約45%)
・内側上部(約23%)
・外側下部(14%)
・乳輪下部(8%)
・内側下部(7%)

左右の乳房で発生率に差があり、左の乳房のほうががんはできやすい傾向があります。セルフチェックするときは上記のことを念頭におくといいでしょう。

■乳がんの進行スピードとは

乳がんはがんのなかではゆっくり進むタイプのがんです。一般的には、乳がんの細胞が増えるスピードは約3か月で2倍になるといわれています。そして、がん細胞が約1センチのしこりになるのは10年かかります

がんは、大きくなればなるほど成長速度がはやくなります。がんが大きくなるということは細胞数が大きくなるということですから、増えた細胞がそれぞれに細胞分裂して、大きくなるのです。しこりとして倍になるのは、約9か月~10か月かかります。ただし、なかには炎症性乳がんのように進行が早く悪性度が高いものもあります

乳がんのがん細胞は小さい時期から乳腺組織に入り、リンパや血液の流れに乗って乳腺から離れた臓器に小さな転移巣をつくると考えられています。このごく小さない転移巣が大きくなってくると、がんとしての症状が出てきます。乳がんが見つかった時点で、すでに他の臓器に転移が見つかったものは「転移性乳がん」といい、手術など治療をしてから他の部位に発見されるものを「再発性乳がん」といいます

乳がんの進行は年齢や体質によっても差が見られます。いずれにしても、定期的に検診へ行き、早期発見・早期治療をすることが重要です。

参考 Mocosuku編集部 2015.10.14

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