中小に「健康銘柄」→ブラック企業根絶へ

 経済産業省は2日、中小企業を対象に、従業員の健康増進への取り組みに積極的な企業を認定する制度を今夏に導入する方針を明らかにした。上場企業を対象に認定する「健康経営銘柄」の中小企業版で、お墨付きを受けた企業は低金利融資などの優遇措置を受けられるようにする従業員の健康管理を促すことで、国民医療費の削減や労働環境が劣悪な「ブラック企業」の根絶にもつなげる狙いだ。

認定制度導入に向けた検討委員会を今月立ち上げ、4月に経産省と厚生労働省が認定の評価項目と基準を策定する。認定の申請受け付け窓口を自治体や全国の協会けんぽ都道府県支部、医療関係機関などに設置。経団連や連合、健康保険組合連合会など民間組織で昨年7月に設立した日本健康会議が審査し、健康経営優良企業に認定する

 認定の評価基準には、健康経営アドバイザーの設置や従業員の運動機会の増進に向けた取り組みの有無、従業員の定期健診の受診率100%、正社員(40歳以上)の検診データの協会けんぽへの提出など数十の項目を検討している。1年以内に労働基準監督署からの指導や是正勧告を受けていないことも条件とする。

また、認定取得を促すため、取得した中小企業には地方銀行や信用金庫から低金利で融資を受けられるなど優遇措置を付与する計画だ従業員のローン金利の引き下げ、採用広告などでの特集掲載、公共調達での入札評価向上なども検討している。 経産省は昨年3月、東京証券取引所と共同で従業員の健康管理に力を入れる上場企業22社を「健康経営銘柄」として選定。経産省によると、選定された企業の過去10年間の平均株価は市場平均を上回っており、「従業員の健康に投資する企業は生産性向上につながるとともに、投資家の好感を呼び、株価も上昇傾向になる」と企業価値向上につながっていると分析する

一方、社員の健康に配慮できない企業は「ブラック企業」と見なされ、顧客や投資家に敬遠される傾向にあるという。

SankeiBiz  2016.03.03
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