中国GDP6年半り低水準→打つ手なし

世界経済にとって最大級のリスク要因となっている中国の景気動向が一段と不透明感を増した。成長鈍化に対応しようと習近平政権は昨年来、5回に及ぶ利下げなど金融緩和策を続け、8月には輸出促進目的とみられる人民元の事実上の引き下げも行ったが、効果を上げていないことが7~9月期の統計値で裏付けられた

中国経済は輸出入あわせて9月まで7カ月連続の前年同月比マイナスを記録し、9月の消費者物価指数(CPI)は同1・6%の上昇と8月を0・4ポイント下回ってデフレ懸念もささやかれるなど、外需も内需も力強さを欠く。新たな公共投資など緊急景気対策への期待感もあるが、処理の先送りが続く不良債権問題をさらに深刻化することを警戒する習政権には打つ手がないといったところだ

中国国家統計局の盛来運報道官は19日の記者会見で「世界経済の変調で貿易が伸び悩んだほか、国内の構造改革がなお進行中なことなどが理由だ」と、成長鈍化の理由を説明した。ただ、同日付の中国紙、第一財経日報によると、盛氏は統計発表の前には「仮に今年の成長率が6・5%に終わっても政府目標の『7・0%前後』は達成したといえる」と弁明していた

市場の関心は今後、習政権が初めて「経済5カ年計画」を策定する中国共産党の重要会議である「第18期中央委員会第5回総会(5中総会)」に移る。2016年から20年までの5年の経済計画が、現行の15年までの年平均7・0%増からどの程度引き下げられるかで世界経済への影響を予測する必要がある。「5中総会」は26日に北京で開幕する。

成長鈍化路線にギアダウンして構造改革を進める習政権の「新常態(ニューノーマル)」宣言の本気度を示すには、成長目標を年平均6・0%など1ポイント以上は落とすべきだとの声も市場で聞かれる

中国国内の産業拡大が飽和状態に近づく中、周辺国へのインフラ輸出で成長を確保する戦略転換も急務

習政権は経済政策のかじ取りで“待ったなし”に追い込まれている

参考 産経新聞 20125.10.20

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