中国GDPを支えたのは株式ブーム

中国の4-6月(第2四半期)国内総生産(GDP)は市場予想を上回る前年同期比7%増となったが、金融業界の急成長が大きく寄与したその支えとなったのは6月半ばに暗転した熱狂的な株式市場ブームだった

中国統計当局によれば、金融サービス業は1-6月(上期)に前年同期比17.4%拡大株式取引が記録的水準に膨らむ中で、証券取引所や証券会社の収入が大きく伸びた。不動産業界が低迷し、農業もGDP伸び率の半分程度の拡大にとどまったことを踏まえれば、金融業界は傑出している

こうしたデータが浮き彫りにするのは景気の脆弱(ぜいじゃく)さだ時価総額が4兆ドル(約495兆円)近く吹き飛んだ株価急落は金融業界に対する信頼を揺るがし7-12月(下期)の経済成長加速への期待をしぼませる恐れがある

UBSグループの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏(香港在勤)は「株式市場が安定したとしても、金融サービス業は1-6月期ほどの急成長はしないだろう政府はさらにインフラ投資を拡大する必要がある」と述べた

GDP統計の詳細によれば、1-6月期に製造業は6%拡大、建設は7%拡大。サービス業は8.4%拡大し、GDPの49.5%を占めている

株式取引急増の恩恵に真っ先にあずかったのが証券取引所と証券会社、銀行だ。中国証券業協会のウェブサイトに掲載された資料によると、中国の証券会社は今年1-6月期に昨年1年間を上回る利益を確保した。

労働市場

金融業界は雇用も支えた人事社会保障省は金融関連の労働需要が4-6月期に前年同期比17.5%増えたと発表。中国全体の求人倍率が4-6月期に1.06倍と、前年同期の1.11倍から低下したのとは対照的だ。

中国がGDP統計を15日に発表した後、ブルームバーグのエコノミスト、トム・オーリック氏は「株式市場を背景とした金融セクターの拡大が経済成長を支えた大きさを考慮すれば追加の刺激策なしで成長が持続することはないだろう」とリポートで指摘した。

参考 Bloomberg  2015.07.16

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