中国大手の傘下にあるボルボ→生き残りを模索

スウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カーが、「小粒」ならではの生き残り策を模索している。巨大メーカーがひしめき合うなか、昨年の世界販売は約47万台でシェアは1%未満。衝突時の安全性に頼った独自のブランド戦略を採ってきたが、自動運転車が現実味を帯びる時代に、そのイメージを維持できるか岐路に立っている。

スカンディナビア半島の南部に位置する、スウェーデン第2の都市イエーテボリ市。ボルボの本社社屋近くにある安全センターでは、フロント部分やドアが大破した3台のボルボ車があった。実際に発生した交通事故の車両を引き取ってきたものだ。「どの車も運転席のスペースは無事で命は助かった。だが、事故が起きた理由から、車内のパーツの変化までを詳細に検証する」。調査を担当する技術者は言った。

何が事故につながったか。対策はどうすればいいか。そんなデータを集めるため、ボルボは、警察と連携して365日休みなく、本社から100キロ圏内で発生したボルボ車が関係する重大な事故現場に駆けつけている。持ち主から事故車を引き取って調べることも多い。調査は40年余り続けており、集まった事故事例は約4万5千件にのぼる。

ボルボは長く、安全な高級車として独自の強みを持ってきた。ボルボ車を購入した顧客の半数近くが安全性を理由に挙げており、高級車メーカーのなかでは断トツだ。

1999年に米フォード・モーターが乗用車部門を買収したのも、そんなブランド力を評価してのことだ。リーマン・ショック後に身売りされ、いまは中国大手の浙江吉利の傘下にある。安全というブランドと、中国市場。この二つをどうつなげていくかが、今後のボルボのカギとなる。

朝日新聞社デジタル 2015.01.18

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