中国の一人っ子政策→治安崩壊?

中国では一人っ子政策がとられてきました。人口抑制のためですが、これが副作用をもたらしています。多くのアジア諸国に共通するように中国では伝統的に男の子をほしがる傾向が強いのです。特に農村地域ではその傾向は強いと言われます女の子だと遺棄したりする夫婦も多いのです。一人しか子どもを持てないのですから、どうしても男の子がほしいとなれば、女の子の場合は遺棄して、次の子が男の子であることを期待するのです

このため、出生時の男女比は中国では118対100になっていますこの差はさらに広がると言われます。つまり、子どもが病気になっても、女の子の場合にはそれほど医者にかけるなどせずに放っておき、男の子の場合には手厚く看病する、というのです。ですから女の子の死亡率の方が高くなり、男女比はさらに歪になります

2015年7月12日、中国・国家統計局のデータによると、2014年の中国の人口の男女比で、男性が女性よりも3376万人多いのです。ちょっと待ってください。一般的に女性の方が長寿です。中国でもそうです。また高齢者は一人っ子政策の前の人になりますから、女性の方が多いのです。いわゆる結婚適齢期人口においては、圧倒的に男が多いことが分かります

これがさらに農村部となると、驚く程の差があるといわれます6対4とも7対3とも言われるのです。こうなると単純に考えて、結婚できない男性が増えることになります。男性はかなりの数が結婚できないというのが現実となります。

ここからが社会学。一般に結婚すると男性は保守的になります。家族を守るという感覚がありますから、社会運動などに関わることは少なくなるのです。子どもがいれば、そのための時間も必要であり、社会運動ができないケースが増えます。中国のような国では社会運動に加わると、投獄されたり、失職する可能性が高くなります。結婚した男性は、そうしたリスクを回避する行動にでるのです。

しかし、未婚の男性はリスクを冒す可能性が高くなるのです結婚できないということも社会への不満のひとつになります社会に対しての不満があり、リスクを顧みない男性が増えると、暴動が起きやすくなるのです現在の中国の農村地域はまさにこの状況が起きつつあると言えます。さらに中国の農村地域で、貧困や失業が問題化しています

ちょっとしたことで、暴動の嵐が吹き荒れるという危険性があるのが中国の農村部なのです

もちろん、都市部ではそこまで男女比は崩れていなくても、やはり男性の結婚難はあります。そうした男性が命をも顧みず、暴動に加わる可能性は高くなるのです

一人っ子政策は、男女比率のアンバランスを引き起こし、それが社会不安にも繋がるのです。一人っ子政策が始まったのは1979年。35~6年が経ちます。これから未婚の中年男性がどのような行動をとるか。危険な人口構成です

参考 児玉克哉 2015.10.13

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