中国では、深刻化する医師不足が社会問題

ずらっと続く長い列は、中国の病院で診察券を求めて並んだ患者やその家族たちです
そして、取り押さえられる男と、押収された、連絡先が記されたカード
これは、診察券を高値で転売する不法行為をする、「並び屋」摘発の様子です
全人代では、医療サービスも議論されますが、医師不足が深刻な中国で、このような「ひずみ」が、大きな社会問題となっています。ウェイボの動画で、女性は「300元の診察券を(並び屋は)4,500元で売るんだよ。わたしたち一般市民は、診察を受けるのに、こんなに苦労するのよ」と話していた。
母親の病気を診てもらうために、地方から北京の病院へやってきたという女性。
丸1日、順番を待ったが、「並び屋」に割り込まれたと、怒りを隠せない様子だった
診察券を高値で転売するという「並び屋」は現在、中国で大きな社会問題となっている
市民の間に広がる、医療サービスへの不信感
この問題の根底にあるのが、医師の不足だという
忙しい割に収入が低いことから、医師のなり手が少ないが、子ども病院は特に深刻となっている
北京の子ども専門の病院には、午前5時すぎから、子どもを抱えた親が、ひっきりなしに入っていく
病院に来た人は、「4時前、いや、5時前から並びました。毎回、こんな感じです。もし5時をすぎると、午前中に診察できない」、「4時前から並びました」などと話した
中国メディアによると、現在、0歳から14歳までの子ども2億6,000万人に対し、小児科医は10万人と、「2,600人の子どもに1人の医師」の割合にすぎない状況という
こうした中、中国が進めているのが、「2人っ子政策」。
高齢化が進み、人口構成にゆがみが出る中、これまでの「1人っ子政策」を転換し、2016年から、全ての夫婦は子どもを2人までもうけられるとした。
天津市で暮らす、劉さん一家。
夫妻は、外資系企業に勤め、年収はあわせておよそ400万円と、経済的には恵まれているといえる。
劉迪さんは「初めは、子どもは2人欲しいと思っていました。だけど、今の中国の環境では、子どもにかかる負担の問題は大きい。今は、2人目を持つか迷っています」と話した
迷う理由の1つとして挙げたのが、子どもの医療問題だった
妻・郭雪さんは「診察券を取るのは、正直とても難しいです。並ぶと、とても時間がかかるので、並び屋から買いました」と話した。
医師不足の状況に、さらに拍車をかけるおそれのある「2人っ子政策」。
多くの子育て世代が不安を感じる中、全人代で医療サービスや、2人っ子政策が、どう議論されるか注目される

Fuji News Network  2016.03.05

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