三菱重工、シドニーに現法設立

三菱重工業は15日、シドニーに現地法人MHIオーストラリア(豪三菱重工)を設立すると発表した同社は火力発電などエネルギー部門関連施設向けのコンプレッサーなどでオーストラリアでの事業機会の開拓を目的に、同日から事業を始めたとしている。ただし、オーストラリア連邦政府が計画する次期潜水艦の開発で、同社が日本の応札企業窓口となっていることから、発表が近づく中で受注に向けた本格的な準備だと受け止められている
豪三菱重工はオーストラリアの産官学との関係を強化する窓口として機能するという。三菱重工は現地法人の設立の背景について、オーストラリアの経済発展が堅調なことなどから、天然ガス開発で使用されるコンプレッサーのほか物流機器など、同社が扱うさまざまな製品の事業拡大の可能性が高く、「グローバルな視点による地域戦略の検討」を経て決定したとしている
三菱重工の宮永俊一社長は声明の中で「わが社のグループは、1969年にクイーンズランド州の発電所に蒸気タービンを納入したことを皮切りに、オーストラリアで火力発電所システムなどを受注してきた」と述べている

■そうりゅう型潜水艦、豪初寄港

海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦はくりゅうが15日、オーストラリア国防軍との共同訓練を目的に、日本の潜水艦としては初めてオーストラリア海軍の基地に寄港した。はくりゅうは、シドニーの海軍基地を拠点に護衛艦あさゆきなどと、26日まで共同訓練に参加する。はくりゅうは、三菱重工業が神戸造船所で建造し、2011年から就役している。

■独仏が日本をけん制

日本とともにオーストラリアとの次期潜水艦共同開発選考に参加する、ドイツの造船会社ティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)は、自社を選べば中国に対し、日本に肩入れした印象を与えないで済むとし、日本選定案をけん制している。また、TKMSとともに日本の競争相手となるフランスの政府系造船会社DCNS幹部は先に、日本を選べばオーストラリアが中国を敵視していると受け止められるとし、日本案の政治的問題を指摘。中国の王毅外相は2月、ビショップ外相が訪中した際、日本を選択することへの懸念を伝えていた。
オーストラリアのターンブル首相は、7月2日の解散総選挙を検討していると言われており、潜水艦の共同開発相手の発表が近いと見られている。

NNA2016.04.18

  images-3-48-150x150images

【関連する記事】