三菱自不正→会社に裏切られた

三菱自動車が燃費試験で不正行為をしていたことが明らかになった20日、水島製作所(倉敷市水島海岸通)は対象車種の生産停止に追い込まれることになった。「これからどうなるのか」―。従業員からは不安や戸惑いの声が上がり、取引のある岡山県内の部品メーカーはブランドイメージや業績悪化を懸念した

水島製作所には従業員約3600人が勤務。この日は熊本地震で一部の部品が届かず、軽自動車の生産ラインが停止していることもあり、夕方の正門前は足早に帰宅する姿が目立った。

「何でこんなことをしたのか。残念だし、怒りを覚える」と事務部門の40代男性。40代女性は「新型車の投入計画もあって職場の雰囲気は良かっただけに残念」と漏らした

同製作所は2015年に約30万9千台を生産。このうち、「eKワゴン」と、日産自動車向けに生産している「デイズ」など、燃費試験の不正が明るみになった4車種が6割を占める。生産部門の40代男性は「リコール隠し以降、現場で真面目に頑張ってきたのに、会社には裏切られた思いだ」と吐き捨てた

相川哲郎社長の会見が始まった午後5時すぎ、水島製作所と取引関係がある系列部品メーカーにも不正問題の連絡が入り、混乱が広がった。

倉敷市内の部品会社幹部は「リコール隠しで大打撃を受けた教訓が全く生かされていない。三菱車のイメージダウンは避けられず、販売減が拡大するかもしれない」。総社市内の部品メーカーの管理職は「対応を協議しているが、三菱自から詳細の連絡はなく、困惑しているとしか言いようがない」と憤った。

水島製作所の生産再開の見通しは今のところ立っておらず、協力会社12社でつくる協同組合「ウイングバレイ」(総社市)の昼田真三理事長は「取引先への影響は大きい。三菱自は襟を正し、きちんとした経営をしてもらいたい。事態を早期に収拾させ、一刻も早く生産を再開してほしい」と話した。

山陽新聞デジタル2016.04.21

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