ミヤンマー、伐採1年禁止→9割方実施

ミャンマーは期限付きの森林の伐採禁止措置が話題となっている。1年間の期限付き伐採禁止については昨年後半から浮上していたが、ミャンマー木材公社の幹部が「9割方実施されると思う」との見解を示した。現地紙ミャンマー・タイムズが報じた。

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同国の林業は、違法伐採や公式データの不足などの問題を抱えている。木材輸出も2013年度(13年4月~14年3月)の輸出額が6億5000万ドル(現在のレートで約709億円)だったが、タイや中国などへの密輸出が後を絶たず、密輸の規模はミャンマーの木材輸出の4分の3を占めるとされる

こうした問題を受け、専門家の間からはミャンマーが世界で最も森林消失が急速に進む国の一つだとの指摘が上がっている。環境問題を扱う英国の非政府組織(NGO)、環境調査エージェンシー(EIA)によると、ミャンマーは森林面積の半分が原生林だが、01年から13年までの間に1万7000平方キロ(岩手県の面積が約1万5300平方キロ)が消失

30年までに消失面積が30万平方キロ(日本の面積が約38万平方キロ)に達する恐れもある

ミャンマーの公式統計でも、森林面積の国土比が1990年の58%から10年は47%に縮小したとあり、政府は危機感を強めているもようだ

木材公社の幹部は、まだ確定ではないと前置きをしたうえで「現在のところ、恐らく1年の限定的な禁止措置になると予想しているが、政府の思惑しだいで変わる可能性がある」と述べた。禁止がさらに長引くこともあるとの見解だ

環境団体などが禁止を歓迎する一方、専門家からは禁止が密輸の増加につながるとの意見も上がる。また、禁止ともなれば林業従事者に対する補償など、さまざまな問題が発生する恐れもある。発足したばかりの新政権が最終的にどのような判断を下すかが注目される。(シンガポール支局)

SankeiBiz2016.05.18

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