マラリア感染で免疫低下→関与細胞発見?

長崎大医学部の由井克之教授(感染免疫学)らの研究グループは、マラリア感染によって体内に生じる特有の制御性T細胞を発見した、と発表した

制御性T細胞は免疫反応を抑える働きをするもので、これまで見つかっている制御性T細胞とは異なるという。米科学誌「イミュニティー」(電子版)に9日掲載された。

T細胞は免疫細胞のひとつで、そのうち制御性T細胞は体内の異物に対する攻撃にブレーキをかける作用がある。がんなどで働く制御性T細胞があることは知られていた。

研究グループは、マラリアに感染させたマウスに、免疫細胞の増殖を抑える細胞が存在することを発見この制御性T細胞が作るインターロイキン27(IL―27)というたんぱく質が作用していることを確認した。これまで知られている制御性T細胞とは異なるとして、Tr27細胞と名付けた

由井教授によると、マラリアに感染すると他の感染症にかかりやすくなるなど、免疫が低下することが知られているが、詳しい仕組みはわかっていないマラリアが悪化する原因のひとつに、この細胞が関与している可能性があるという

由井教授は「Tr27細胞を適切にコントロールできるようになれば、マラリアをはじめとする感染症の治療に役立つことが期待される」としている

読売新聞(ヨミドクター)2016.03.09
  images-3-48-150x150images-5-300x152

【関連する記事】