ボーイング効果で売り上げ倍増→新明和工業

大西良弘社長インタビュー「従来と同じやり方を続けていれば、将来生き残ることはできない」

 2016年3月期業績見込みは5年前の11年3月期に比べて連結売上高で約2倍、営業利益で約10倍にまで成長した新明和工業主力の特装車や航空機部品をはじめ全事業が好環境だが、大西良弘社長は「従来と同じやり方を続けていれば、将来生き残ることはできない」と変革の必要性を口にする。技術革新やニーズの変化にどう対応し次の成長を描くのかを聞いた。

―16年3月期は、初の売上高2000億円突破となりそうです
特に航空機事業で米ボーイングからの受注が拡大している。787の主翼スパー(骨組み)は月産10機体制だが本来、月産12、13機やらないといけないスパーは10メートルの部材を3本つないで合計9000個の穴を高精度に開ける。同加工をロボット化する研究に取り組んでいる。現段階では長期の受注を確保しているが、航空機は日進月歩。技術や材料の変化に対応するとともに、現場でもロボットを活用するなど生産も変化させる

―ボーイングのサプライヤー・オブ・ザ・イヤーを異例の2年連続で受賞しました。
「改善活動が評価された17年に生産が始まる新型旅客機777Xでは初のティア1(1次下請け)として契約も結び、技術者同士の直接のやりとりも増えている。シアトルをはじめ、北米の各拠点で設計などの経験者の現地採用を増やしている」

―特装車の需要動向は。
大型ダンプはピークアウトしたがそれでも高水準な需要で、中・小型も堅調。しかも運転手や現場の作業員不足がダンプ購入調整の背景で、20年の東京オリンピックなど建設需要自体は多い。このため、なだらかな需要曲線が続くと見ている」

―開発戦略は。
運転手不足もあって女性ドライバーの活用が進む。このため女性が簡単に操作できる特装車が必要だ。テールゲートリフターなどでは、より安全で操作が簡単な機構開発に取り組む。立体駐車場やポンプ、ワイヤハーネス(組み電線)製造装置など他事業の製品にも言えることだが、先の需要を見て、その一歩先を行く製品を開発する

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<記者の目>
航空機セグメントのうち、機体メーカーなどに部品を納める事業は高成長を遂げた。しかし、救難飛行艇「US2」は数年に1機の製造で安定需要の域を出ない政府が海外輸出を目指すUS2は、複数の国が興味を示しているものの受注はまだない。航空機部品と飛行艇の両翼が大きくなれば航空機セグメントはより安定する
(聞き手=坂田弓子)

ニュースイッチ2016.03.13
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