ベトナムの若者→厳しい労働環境敬遠

外資を中心に製造業が成長を遂げるベトナムで、若者の“工場離れ”が起きている長時間勤務など厳しい労働環境に嫌気が差し、収入は減ってもストレスが少ない地元のパート職などに戻る出稼ぎ労働者らが増加。かねて熟練工の確保が課題だった産業界が苦悩を深めているほか、こうした労働力の吸収先である非公式部門の肥大は経済成長の足を引っ張るとの懸念も強まっている

グエン・ヴァン・クオンさん(25)は4年前、ふるさとのベトナム北部バクザン省の村を離れ、首都ハノイにある自転車工場で働き始めた。政府の後押しを受けた製造業ブームに乗ろうという腹づもりだった。しかし、もう出稼ぎ生活にはうんざりしている

受けた教育が高校どまりのクオンさんにとって工場の作業は難しく、勤務時間の長さも不満だった。そのため、売り上げ減少にあえぐ会社が今年賃下げに踏み切ったのを機に、妻や子供が待つ地元に戻ることを決めた。「パートタイムの建設作業のほうが楽だし、家族と一緒にいられるから稼ぎが減ってもどうってことないよ」と話す。

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