ブラジル→肥料市場回復困難

ブラジル国内における肥料の販売数量は2015年に前年比で6.2%縮小したが、どうやら、そう簡単には回復が見込めないようだ。12日付伯メディアによると、ノルウェーに本拠を置く世界最大の窒素肥料メーカー、そしてブラジルにおける最大の肥料メーカーであるヤラ社(Yara International ASA)の副社長の1人は同日、生産者らの資金借り入れが難しく、ブラジル国内の肥料販売は短期的には回復しないだろうとの見通しを示した。

ブラジルの肥料市場全体の約25%を手中に収めているヤラ社ブラジル法人のライル・ハンゼン社長は「我々は保守的に動く。昨年と同じような市場に向けて準備する」と話す。全国肥料普及会(Anda)のまとめによれば、農業生産者に対する15年の肥料の納入量は3020万トンと14年の3220万トンを下回った。ハンゼン氏は16年の見通しについて具体的な数字を示すことを避けたが、ブラジルの主要作物である大豆の16/17年シーズン向けの肥料の販売が力強く回復することはないとの見方を示すとともに「我々はバランスの取れた状態を目にしている。ポジティブな要因と販売を押し下げる他の要因がある」と話す。

同氏は、政府の経済政策の調整によって15年に始まった枠組み、農業生産者らによる安価な資金調達にとっての様々な障害を指摘。「構造的に短期資金に関する大きな課題がある。それは偶発的に解決されるだろうが、すぐに解決されるかは分からない」と話す。ハンゼン氏は、成長し続けるブラジルの数少ない分野の一つとして農業を見ているが、各銀行内のリスク回避のシナリオによって、一部の地域や生産者らが資金調達の上で「より一層苦しむ」ことになると認めている

16年の肥料の販売のわずかな増加を保証することができる要因としては、肥料の使用を抑えながら収量を拡大させた15/16年シーズンの後に土壌中の栄養素を回復させるという生産者らの必要性が挙げられる。ハンゼン氏によれば、生産者は土壌中に栄養素の小さな蓄えを構築し、15/16年シーズンにはそれが使われた。同氏は「このロジックは1年間は通用するが、持続可能なものではない」と指摘、土壌回復が必要だとしている。

短期的には難しいが、中長期的には、農業部門にとって楽観的な兆候がある。ハンゼン氏は「肥料市場が回復を始めると我々は確信している。生産のロジックは依然強いままであり、世界は食べ物を求め続けている」と話す

ヤラ社はブラジルの南部、南東部、北東部の各市場で大きなシェアを持っており、今は中西部と北部でのシェア拡大をにらんでいる。ハンゼン氏は「ブラジルはマトピバ(マラニャン、トカンチンス、ピアウイ、バイア)地域においても非常に成長している。有機的成長を伴う我々の次なる拡大はこれらの地域になる」としている

サンパウロ新聞2016.03.01

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