ビール巨大買収→日本企業にもチャンス

ビール世界首位のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ、ベルギー)が2位SABミラー(英国)を買収することで両社が基本合意したことを受け、日本のビール業界には「われわれの経営戦略にも影響を与える」との見方が広がる

日本企業も将来的に買収対象になるとの観測も浮上する一方両社が飲料事業などの一部を売却するとの見方もあり、日本企業にとっては事業拡大のチャンスにもなる

(買収合意で)両社が各国の子会社や事業を手放せば、日本企業にとって買収の機会が高まる」。キリンホールディングスの磯崎功典社長は9月末、毎日新聞の取材に対し、こう分析してみせた。

両社は合算すると世界シェアの3割超を握るため、各国で独占禁止法が適用される可能性がある。このためビール業界では、両社が、重要性の低い事業や重複事業の整理を進めるとの見方が広がっている

ABインベブは2008年にベルギーのインベブと米アンハイザー・ブッシュが経営統合して誕生したがその際も事業の見直しを実施アサヒビールが09年、ABインベブから青島ビール(中国山東省)の株式の約20%を買い取った。SMBC日興証券の沖平吉康シニアアナリストは「今回も日本企業にとって買収の機会が広がるのは間違いない」と指摘する

一方、日本企業が買収の対象になるとの見方も出始めている日本では少子高齢化などを背景にビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)の出荷数が減少を続けているうえ、税率体系も複雑なため「海外企業の買収対象にはなりにくい」との見方が一般的だった。ただ、「政府・与党内で検討されているビール類の税率一本化が実現すれば、ビールに強い企業のシェアが高まり、買収に関心を示す海外企業が出てくる」(アナリスト)との観測もあり国内大手幹部は「買収防衛のためには、とにかく企業価値を高め株価を上げる努力が必要」と警戒感を強めている

参考 毎日新聞 2015.10.13

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