ビタミンD、K2で骨強く

骨の強度が低下して骨折のリスクが高まる病気が骨粗鬆(こつそしょう)症中高年になると多発し、特に閉経後の女性には身近な病気だ。ただ、骨を強くする栄養素としてカルシウム以外に、ビタミンD・K2の認知などは進んでいない。こうした中、医学や栄養学の専門家でつくる「コツコツ骨(ほね)ラボ」(代表・田中清京都女子大学教授)が先月発足し、骨の健康に関する情報発信や啓発活動に乗り出した。(頼永博朗)

骨粗鬆症は骨の量が減って構造がスカスカになった状態。骨量は成長期に増え、18~20歳でピークを迎える一方、加齢により減少する。年を取って骨量が減り始めても、骨粗鬆症のレベルにまで達することを抑えるためには、成長期に丈夫な骨を作っておく「骨の貯金」が大切といえる。

ところが、日本人のカルシウム摂取量は不足していることが指摘されている。また、成長期にダイエットや食生活の乱れで十分に摂取しないことが、将来の骨の健康を害してしまう恐れがあるので注意が必要だ

「コツコツ骨ラボ」のメンバーで原宿リハビリテーション病院(東京都渋谷区)名誉院長の林泰史さんは「骨の原料であるカルシウムは体内に吸収されにくい栄養素腸管からの吸収を良くするビタミンDや、カルシウムの骨への沈着を助けるビタミンK2を併せて取ることが欠かせない」と説明する。

その上で「日本人はビタミンDやK2の摂取量も足りていない。骨の健康に必要な3つの栄養素である『骨のゴールデン・トライアングル』を日頃から意識してほしい」と話す。

また「ビタミンDは適度な日光浴により体内で合成される散歩などの運動を日常的に行い、骨に体重をかけることも骨を強くするためには大切だ」と指南する。

ビタミンDは干しシイタケや乾燥キクラゲ、イワシやカツオ、サケ、ウナギなどに多く含まれているビタミンK2は発酵食品に含まれ、緑黄色野菜に豊富なビタミンK1より吸収率が高い

同メンバーで日本獣医生命科学大学客員教授の佐藤秀美さんは、栄養士の立場から「ビタミンDやKは脂溶性の栄養素で、油脂に溶け込むことにより効率よく吸収される。食用油や肉の脂質と組み合わせて取るといいビタミンK2を効率よく取るには、納豆が最適。においや粘りが苦手な人は、日本酒やレモン汁、酢を加えることで、おいしく食べられる」とアドバイス。最近はビタミンD・K2が入った食用油も販売されており、上手に利用してみるのもいい。

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「コツコツ骨ラボ」の公式サイト(http://www.5252hone-lab.com/)では、健康な骨づくりに役立つ料理レシピなどの各種情報も提供している。

 骨は日々、「骨代謝」と呼ばれる新陳代謝を繰り返している。佐藤さんは「気付いたときから必要な栄養素を取り続ければ、健康な骨づくりを期待できる。成長期に骨の貯金をできていない人も遅くはない」と話す。

■健康な骨づくりのためのレシピ(一例)

「納豆かけ豆腐」(1人前)

〔1〕納豆1パック(40グラム入り)に酢小さじ2とレモン汁小さじ1/2弱を入れ、粘りを出さないように軽くかき混ぜる。

〔2〕(1)に日本酒大さじ1を入れる。

〔3〕(2)を耐熱皿に移し替え、電子レンジ(700ワット)で2分20秒(目安)加熱する。

〔4〕木綿豆腐1/3丁を半分に切って皿に盛る。

〔5〕(3)の納豆、シラス大さじ2、刻んだ煎りゴマ小さじ1、ゴマ油小さじ1を混ぜ合わせ る。

〔6〕(4)に(5)をかけ、万能ネギ適量をのせる。おろしショウガやしょうゆなど好みで味付けする。

※納豆のにおいや粘りが気にならない人は納豆をそのままお使いください

産経新聞2016.06.10

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