トラガール→急増中

深刻な人手不足に悩む運送業界で、女性ドライバーへの注目が高まっている中高年の男性が多く、不規則、長時間、力仕事-といったイメージが強い同業界だが、トラック野郎ならぬ「トラガール」女性らしい気配りや丁寧な仕事ぶりが売り物。業界の救世主となるか

整理整頓が行き届いた運転席で、幼い男の子の写真が目をひく。男の子の母親、森永留都さん(43)=兵庫県加古川市=が中型のワンボックスカーにさっそうと乗り込んだ

姫路市飾東町の運送会社「シキトウサービス」。森永さんは小さな荷物が多い航空貨物を配る運転手歴14年のベテランだ。「荷物を気持ちよく受け取ってもらえるとうれしい」とやりがいを語る

 同社で働く運転手約40人のうち女性は4人。清瀬一郎社長(63)は「頑張ってくれるし、お客さんの受けもいい」と喜ぶ。力仕事では男性にかなわないが、森永さんは「丁寧な接客など気配りが必要な仕事。女性に向いていると思う」。

同僚の運転手、中野由紀さん(44)=兵庫県姫路市=は「女性がいると、会社が明るくなる」と笑顔。上司も「しゃべりやすい雰囲気になり、職場でのコミュニケーションが高まった」と話す

総務省の調査では、トラック運転手に占める女性の割合は少しずつ増えてはいるもののまだ2・4%(2013年)。国土交通省は「トラガール促進プロジェクト」と銘打ち、インターネットでの情報発信などに力を入れる

6月下旬、大阪市の同省近畿運輸局。20代~50代の女性運転手5人が座談会に臨んだ。「毎日がドライブ気分」との声が聞かれた一方、女性参入の障壁として挙がったのが「納品先のトイレが男女一緒」「家事と両立できるようにしてほしい」など職場環境や働き方の問題だった

森永さんは、午前7時ごろ保育園に息子を送ってから出勤し、午後7時ごろに退社する。会社は24時間稼働しているが、子育てしやすい時間帯で働く。前の会社では、産休も取得した。「この仕事は拘束時間が長くなりがち。(女性の参入には)育児や家事と両立できることが大事」と強調する

近畿運輸局自動車交通部は「働きたいと思う女性が一歩を踏み出せるよう、頑張っている人の姿を発信したい。女性を敬遠する経営者は多いが、意識転換してもらえるよう呼び掛けていく」としている

参考 神戸新聞 next 2015.07.11

 

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