スムージブームに要注意

セレブリティが愛飲、ということでアッという間に定着したスムージー美容意識が高い人、ダイエット目的の人、忙しい朝にもピッタリということで、習慣化している人も多いはず

でも、スムージーの発祥の地であるアメリカでは、異を唱える研究者が増えてきているという。ほかの甘い清涼飲料水よりも健康的であるとして普及してきたのだが、新たなリスクが生まれているのでは、とノースカロライナ大学栄養学の名誉教授ポプキン博士などが指摘している

実はこの動きは日本でも見え始めており、医療や栄養学の研究者の間では、疑問を呈す人も少なくない。

「スムージーブームの火付け役であるグリーンスムージーの栄養素を調べると、そのほとんどが炭水化物ですタンブラー1杯に含まれるたんぱく質や脂質量は微量です。栄養素として非常に偏っている点が気になりますね

さらに、グリーンスムージーといいながらも素材の大半は、柑橘類やバナナ、キウイフルーツなどの果物です小松菜などの野菜の比重は全体量のなかではあまり多くありませんグリーンスムージーを飲む方の目的が“野菜不足”だとしたら、実はその目的はあまり果たせていないことになります」と指摘するのは、パーソナル管理栄養士の三城円さんだ。

しかしながら、実際にスムージーを飲んで痩せたという声もある。あのレディー・ガガも21ヵ月で13kg痩せたといわれているが……。

確かに、スムージーで痩せたという声をよく耳にしますスムージーの酵素の効果といわれたりしますが、酵素はたんぱく質なので、分解されてアミノ酸になります体内で酵素として働くわけではありません。では、なぜ痩せたのかといえば、総エネルギー(カロリー)量がとても低いわけです1杯で200kcalもありませんエネルギーの摂取量が減ったために痩せたのでしょう

でも、栄養バランスとしては偏っているので、キレイに痩せられるかどうかという点では疑問があります。セレブがスムージーでキレイに痩せられるのには、ほかの食事でしっかりとたんぱく質や脂質を摂るなど、フォローアップがあると推測できますスムージーだけではやつれる可能性がありますね

また、栄養の偏りだけでなく、習慣化すると“内臓が老ける”可能性があると指摘する

「スムージー以外にも、野菜ジュースや飲むスープなど、ミキサーを使った調理が人気を集めています。ドロっとした触感のものは摂取しやすいですが、いわゆる流動食です流動食とは本来、固形物を咀嚼するのが難しい病気の方や高齢者の食事の形態ですスムージーのメリットとして、液体化しているので消化しやすいという意見がありますが、流動食ばかり取っていると消化能力は低下します食道や胃や腸も筋肉でできているのですから、固形物を取ることは大事なんです

流動食だと咀嚼がないため、唾液が出にくくなる。唾液には消化酵素がたっぷり含まれているが、それが不足するため、胃もたれなどがしやすくなる。さらに、腸の蠕動運動も必要としなくなるため、便秘などになりやすくなることもある、と三城さんは指摘する。

さらに、冷たい状態で飲むので体を冷やす可能性も。キレイや健康のために飲んでいるはずなのに、逆に不調のスパイラルを生んでいたのかもしれないのだ

といっても、スムージーやジュースを生活から排除すべきというわけではない。上手に活用すればプラスに働く面もある。

お酒を飲んだ日の翌日や暴飲暴食が続いたときなどは胃腸が弱っているので悪くないでしょう。また、朝飲むならスムージーの量を半分にして、肉や魚、卵などのたんぱく質も補うべきです。スムージー単品では、含まれるビタミンが効率よく働いてはくれないので、ほかのおかずでたんぱく質を補うことが必須。また、おかずには噛みごたえがあるものを必ず加えるといいですね

考 BAZAAR  2015.04.03

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