スマホ格安SIM→爆発前夜?

スマートフォンの格安SIMカードを販売するMVNO(仮想移動体通信事業者)が活気づいている。今年3月末時点で、独自サービス型SIMの回線契約数は前年比で倍増。4月以降も、SIMロック解除義務化に加え、安倍晋三首相が携帯料金の引き下げを支持したことで、MVNOが選択肢のひとつとして一般化し市場が急伸することが見込まれる

 今年6月に調査会社のMM総研が公表した調査結果では、今年3月末時点の独自サービス型SIMの回線契約数は326万回線だった。前年同月末の173万回線から約2倍に成長したことになり、その純増分の44%をMVNOが占めていたという

 同総研は「普及阻害要因である『サービス認知度の低さ』『端末調達ハードルの高さ』『購入チャネルの少なさ』『サポートの弱さ』が改善されつつあり、今後の急速な普及が期待される」と分析。ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンが今年1~2月に実施した「MVNO SIMカードの利用意向に関する調査結果」では、「利用したい」「比較検討してみたい」の合計が58%に上った。

 新しいものをいち早く取り入れたい一部のユーザー層が購入する“マニア向け”のイメージが強かったMVNOだが、選択肢の1つとしてスマホ市場に定着してきたことがうかがえる

 5月にはスマホを販売した通信事業者以外の回線を利用できないよう制限するSIMロックの解除が義務化。9月には、経済財政諮問会議で安倍晋三首相が携帯電話料金の家計負担軽減の対応を高市早苗総務相に指示したと報じられ、格安SIMカードを販売するMVNOにあらためて注目が集まった

 総務省が7月に公表した「平成26年度 電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」によると、世界7都市の一般的なスマホ月額利用料ランキング(購買力平価)で東京は7022円の4位で、最も高いのがニューヨークの1万601円、最安はストックホルムの4424円だった

 ■MVNO各社、サービスも多様化

 MVNO各社は料金プランや特典で差別化を図っており、ユーザーには使い方に合わせてサービスを選べるメリットもある。最大手のOCN モバイル ONE(NTTコミュニケーションズ)は1日ごとに使えるデータ通信量が決まっている節約プランを、2位のIIJmio(インターネットイニシアティブ)は一時的に通信を高速化してインターネット利用のストレスを低減する技術を提供している。

 勢いがあるのは7月に本格参入したFREETEL(フリーテル、プラスワン・マーケティング)だ業界最安クラスの料金、2年縛りがない契約、家電量販店専用コーナーでのサポート体制などSIMフリー初心者でも使いやすくする取り組みが奏功しヨドバシカメラで3カ月連続シェア1位になっているアプリをダウンロードするパケット料金がかからない世界初のアイフォーン・アイパッド向けプランや高速通信を維持する対策も好評で先行する各社を猛追している

参考 SANKEI BIZ 2015.10.26

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