コンビニ「魔の2月」→恵方巻き

ノルマに悲鳴、続々と大量破棄

 「とてもノルマが達成できない
 コンビニ関係者と思われる声がネット上に溢れたのは2月3日節分の日。関西では「丸かぶり」とも言われる「恵方巻き」だが、これは元々セブン-イレブンが1989年に広島県でも販売し、ヒットしたのがきっかけで、全国で販売するようになったと言われる

 それ以来、セブン-イレブンのみならずコンビニ業界は勿論、スーパーやデパートでも全国的に販売されるようになった。しかし、「恵方巻き」の風習は本当に全国的に根付いたのだろうか。

 「最初は、これなんだ? という感じだったが、現在は豆まき同様根付いた。そこそこ売れ行きもいい」(九州のコンビニオーナー)

 「普通に300本位は売れますね。余りウチの店は販売に力を入れてませんが、ここでは定着していますね」(山口県のコンビニオーナー)と西日本側のオーナーは、「恵方巻き」に関して好感触を得ているようだ

 しかし、東日本となると話が違う。

 「売れるには売れますが、のり巻きを買っていくような感じじゃないですか。恵方巻きなんて習慣は関東では一般化していません。うちはノルマや目標を定めていないから大して仕入れませんから廃棄もそんなに出ませんけどね」(首都圏のコンビニオーナー)

 「北海道は関西とのつながりが薄いし、サッパリです。本部に従順なお店は大量に仕入れて、廃棄や自腹買いノルマを出しているんじゃないですか」(北海道のコンビニオーナー)

 こうした加盟店サイドの声をコンビニ本部はどう思っているのか。

 「恵方巻きは全国の風習になったと認識しています。私自身も家で食べますし。ただ、大量に仕入れすぎたお店の恵方巻きが余ることがあるとは思います。ですけど、目標だ、ノルマだと言って自腹買いするという報告は上がってきておりません」(コンビニ本部幹部)と話す。

 しかし現実には、テレビニュースでも「恵方巻き大量廃棄」は問題になっており、目標やノルマが無いと断言する本部側の見識を疑わざるを得ない。

 2月はコンビニ業界にとっては鬼門である14日のイベントであるバレンタインチョコレートや冷やし中華推奨などがある。冷やし中華は、セブンーイレブンが真冬の販売推奨を始め、他のコンビニも追随した商品だ

 本部に従順なオーナーは、こうした商品をドンドン言われるがまま仕入れる。しかし、どう頑張っても、こうした食品物はオフィス街立地などでは売れないから、廃棄が大量に出る

 つい先日「春一番」が吹き気候が上昇したとは言え、2月はまだまだ寒い季節である。それにも関わらず、「冷やし中華」を推奨する本部のセンスはどうかしていないか

 いまは何処の家でも暖房が効いているから、冷やし中華も販売チャンスがあるという理屈らしい。冬でもアイス的な話でまったくでたらめとはいえず、小春日和の日には売れたりはするらしい。だが、推奨商品にするというのは、やはり無茶な理屈である

 オーナーのなかには、「冬には安く仕入れられるから、利益率が高いのではないか」と冬の冷やし中華の推奨を疑う声もあるほどだ。

 恵方巻き、バレンタインデー、冷やし中華が終わったかと思ったら3月の「雛祭りキャンペーン」が待っている2月はコンビニ・オーナーにとってはふんだりけったりのシーズンと言われている

角田 裕育 (ジャーナリスト)

ニュースソクラ  2016.02.26
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