グリーンスムージには効果がないって本当

ここ数年、グリーンスムージーやジュースクレンズなど、生の野菜や果物を使ったジュースがブームになりました。この中心にあるのが「酵素ブーム」の存在。酵素を扱った本や雑誌の特集が増え、日本にも「酵素に気をつけることは、どうやら体によいらしい」という認識が根づきました。

しかし同時に、「『酵素入りのドリンクやクリーンスムージーなどのジュースで、酵素は簡単に補える』と勘違いする人が増え間違った知識が蔓延(まんえん)している」と警報を鳴らす学者もいます。農学博士で『自分史上最高の腸になる!腸で酵素をつくる習慣』(朝日新聞出版)の著者でもある高畑宗明さんです。

「そもそも『生の野菜や果物を体内にとり入れて酵素を補給する』という理論の酵素栄養学には、科学的根拠が一切ありません。酵素はタンパク質の一種なので、体内でアミノ酸として分解されます酵素として生まれ変わるのはほんの一部で、摂取した酵素すべてが補給されるわけではないのです

不足しがちな食物繊維の摂取量を増やして便秘を解消するためであれば、新鮮な野菜や果物をミキサーにかけてジュース状にしたグリーンスムージーは有用ですが、酵素を直接補うことを目的に飲むのは間違いだといいますスムージーはあくまでも栄養補助食であり、体に必要な他の食材は、別できちんと摂取すべきなのです

さらに、スムージーと同様にブームとなっている酵素ドリンクも、効果がないといいます酵素ドリンクは清涼飲料水に分類されるため、65度で10分程度の加熱殺菌処理が必要になります一般的な酵素は50~60度になると変性し、その働きが失われるといいます。つまり、ドリンク内に有効に働く酵素がどれだけ入っているのかははなはだ疑問だということになります

本来、私たちの体内で働く酵素には、人間の細胞が作り出すものと、腸内細菌が作り出すものの2種類があります。しかし人間の細胞が作りだす消化酵素と代謝酵素は、人間の遺伝子に基づいて作られるので、人間がコントロールすることはできません唯一、人間の中で酵素を作る方法としてできることが、腸に共生している腸内細菌が作る酵素、つまり『腸内酵素』の力を上げることなのです

高畑さんが言うには、腸内環境を整えると、自律神経のバランスが整えられ、睡眠の質も高まるそう。良質の睡眠は美肌をつくってくれます。美と健康への近道のため、腸内環境を整えて、腸で酵素をつくる習慣を始めたいですね

dot.2016.04.10

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