キューバ→米国と国交回復合意

キューバが米国との国交回復に合意した背景には、南米ベネズエラの経済危機でキューバ経済の生命線がたたれつつあり、対米関係改善を急ぐ必要があったこととキューバを革命以後半世紀以上にわたり率いてきたカストロ兄弟が、権力の座を退く前に将来の国の方向性を定めておく狙いがある

キューバの国内総生産(GDP)成長率は2006年に前年比12.1%を記録して以降、07年から減速し近年は3%弱で推移。米国の経済制裁で西側の貿易と投資が抑えられ、左派政権のベネズエラと中国に輸出入の大部分を依存している

ラウル・カストロ国家評議会議長は11年の共産党大会で「社会主義を建設する50年間で犯した間違いを修正する」と発言

自営業の拡大や、不動産の売買規制を緩和するなど経済自由化を徐々に進めてきた

しかし、国内では恒常的な物不足に国民の不満は高まり、石油や経済支援でキューバを支えてきたベネズエラは原油安で政権基盤が揺らいでいる

生き残り策を探るカストロ政権にとって、オバマ米大統領の残り任期2年が両国関係を改善しうる最後の機会に映ったようだ

カストロ議長は18年に議長職を任期満了で退くと既に公言し、また革命の父と慕われる兄フィデル・カストロ前議長も88歳となり、国民の目に触れる機会が極端に減っている

絶大な影響力を持つ指導者兄弟を失った後、キューバに起こりうる政治的混乱を避けるためにも、カストロ議長は米国との国交回復という手段で、自らの手で始めた社会主義革命に一つの区切りをつける意図があるとみられる

参考 毎日新聞 2014.12.18

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