キューバ→平均月給20ドル

キューバは米国に対し、国交正常化には「経済封鎖の解除が不可欠だ」と明確に条件化し、米国が1962年から続ける経済制裁を一刻も早く終わらせるよう強く求めた。背景にはキューバの深刻な台所事情がある

長年の経済制裁でキューバが受けた損失は累計1兆ドル(約118兆円)に上ると推計される国内総生産502億ドルという経済規模にとって影響は甚大で、キューバ政府は国民の生活困窮の原因の一つとして批判してきた

「経済発展がなければ革命は崩壊する」。2008年に兄のフィデル・カストロ氏から国家評議会議長のポストを引き継いだラウル氏は市場原理の導入を加速し、国営企業の民営化と自営業の認可を増やしたこれにより全人口1100万人のうち民間労働者が10年の15万6000人から13年には44万人へ急増した

しかし、現在でも労働者の約75%は公務員。最低月給は約9ドル、平均でも約20ドルだ配給物資は年々少なくなり、収入の大部分が食費で消えてしまう。一方、外国人観光客を相手にするタクシー運転手たちは1日で最低月給を上回る額を稼ぐ。外国に住む親族から援助を受けることができる家族や、外国人向け高級レストランなど観光業を中心に富裕層も生まれている。格差は広がり、社会主義の平等原則は崩壊している

かつて主要産業だった砂糖の生産量は90年の840万トンから14年は160万トンまで減少。ハバナ沖の海底油田の開発も進展していない。現在、経済は、海外に移住したキューバ人からの送金▽観光収入▽ベネズエラから格安で輸入される石油--などに支えられている。キューバは、経済封鎖が解除されれば、米国からの旅行者が増え、これまでキューバとの貿易や投資を控えていた第三国の政府や企業も動きだし、外貨収入が見込めるとみている

参考 毎日新聞 2015.01.23

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