アルツハイマー原因物質除く抗体作製成功

大阪市立大は9日付の米神経科学専門誌で、アルツハイマー病の原因物質を除去する抗体の作製に成功したと発表した病気を引き起こす異常なたんぱく質「リン酸化タウ」が脳内に蓄積したマウスに、この抗体を投与すると、記憶力が改善したという

 アルツハイマー病の新たな治療薬開発につながる成果として注目される

アルツハイマー病は認知症の約6割を占め、国内の患者は約200万人とされる

神経細胞が次々死んで発症し、たんぱく質「タウ」にリン酸という分子が過剰に結びついた「リン酸化タウ」の蓄積などが、患者の脳内に見られる。複数の治療薬が開発されているが、症状の進行を遅らせられても根本的に治すことはできていない。

大阪市立大の富山(とみやま)貴美准教授(脳神経科学)らは、リン酸化タウが脳内に蓄積するマウスを人工的に作り、2歳まで脳内の変化を調べた。その結果、タウを構成するアミノ酸の一種「セリン413」のリン酸化が、病気の進行に深く関わると突き止めた

富山准教授らはセリンがリン酸化したタウのみを除去する抗体を開発、マウス約10匹に1週間おきに5回投与し、記憶力を調べるため迷路のプールで泳がせた。ゴールするまで、抗体を投与しないグループは平均35秒かかったが、投与したグループは平均約17秒で、記憶力の改善効果が確認できた

富山准教授は「従来の薬や運動療法と併用し、発症を予防したり症状の進行を遅らせたりする薬の開発が期待できる」と話している。

参考 毎日新聞 2015.01.09

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