こんな症状→心当りある?

がんや他の病気であるかどうかを調べる検査には、とても多くの種類があります。ここでは、症状や病名から、必要となる検査について簡単に解説します

◆胃がん
症状:胃の痛み・不快感・違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振など(これらは胃がん特有の症状ではなく、胃炎や胃潰瘍の場合でも起こる)、進行してくると貧血、黒色便、胸のつかえ、食事が通らないなどがあります

検査:日本では40歳以上になると「胃がん検診」を受けるよう勧められますが、内容としては胃のX線検査、胃の内視鏡検査などです。この他にも、多くの胃がんの原因となるピロリ菌の感染を調べるための、ヘリコバクターピロリ抗体検査、迅速ウレアーゼ検査、尿素呼気法などがあります

◆肝臓がん
症状:お腹の張り、腹部のしこりや圧迫感、痛み、だるさ、食欲不振、微熱、便秘・下痢などの便通異常、黄疸(白目や皮膚が黄色くなる)、尿の色が濃くなる、貧血、皮下出血、浮腫み、皮下出血などがあります。

検査:超音波検査(エコー)、CTやMRIなどの画像診断、腫瘍マーカー(血液検査)、針生検(超音波画像を見ながら、専用の針を肝臓へ刺し、細胞を少し採って調べる検査)などがあります。また肝臓がんはウイルス性肝炎(B型およびC型)との関連も深いため、肝炎ウイルスへの感染の有無を調べる血液検査も行われます

◆甲状腺がん
症状:のど仏の下側の「しこり」以外の症状はほとんどありませんが、のどの違和感や痛み、声のかすれ(嗄声:させい)、飲み込みにくさなどの症状が出てくることがあります

検査:超音波検査(エコー)、CTやMRIなどの画像診断、腫瘍マーカー(血液検査)の他、シンチグラフィ―検査(ごく微量の放射性物質を身体に入れて専用の器械で調べる検査)、細胞診(専用の針で甲状腺の組織を採って顕微鏡で調べる検査)もあります

◆腎細胞がん
症状:初期には症状がほとんどなく、少し進行してくると、血尿や腹部のしこりがみられます。がんが全身に拡がると、貧血、食欲不振、体重減少、発熱などがみられ、さらに進行すると、高血圧や高カルシウム血症になることもあります

検査:超音波検査(エコー)、CTやMRIなどの画像診断、腫瘍マーカー(血液検査)の他、骨への転移を調べる骨シンチグラフィ―検査(ごく微量の放射性物質を身体に入れて専用の器械で調べる検査)などがあります

◆前立腺がん
症状:初期の頃は前立腺肥大症と同じような、尿が出にくい、尿の切れが悪い、残尿感(脳が残っている気がする)、夜間のトイレの回数が多い、我慢できずに漏らしてしまうという症状がみられます進行してくると、血尿や腰痛(骨への転移)がみられます

検査:血液検査(腫瘍マーカー)、尿検査、直腸診(肛門から指を入れて前立腺の腫れを調べる検査)の他、直腸からの前立腺超音波検査、前立腺の組織を一部採って顕微鏡で調べる前立腺生検、CTやMRIなどの画像検査があります

◆大腸がん
症状:もっとも多いのが血便ですが、下血、下痢や便秘をくり返す、便が残る感じ、お腹が張る、便が細い、貧血、腹痛などもみられます。進行すると腸が閉塞して(腸閉塞、イレウス)、おう吐したり、呼気が便臭になる、などもみられます

検査:直腸診(肛門から指を入れて直接大腸の内側を調べる検査)、注腸造影(肛門からバリウムを入れてX線撮影をする検査)、大腸内視鏡の他、血液検査(腫瘍マーカー)、超音波検査(エコー)、CTやMRIなどの画像検査があります

◆肺がん
症状:長引く咳、喘鳴、血痰(痰の中に血液が混じる)、胸の痛み、息切れ、嗄声(させい)、原因不明の発熱などが見られますが、これらは他の肺の病気でもみられるため、区別が難しいことがあります

検査:喀痰細胞診、胸部のX線撮影、胸部のCTやMRIといった画像検査が必要です。肺がんの疑いがあればさらに、胸腔鏡検査や生検(肺の一部を採って顕微鏡で調べる検査)、気管支鏡検査、胸水がある場合は胸腔穿刺による生検などの検査があります

◆心臓疾患(狭心症、心筋梗塞)
症状:狭心症とは心臓を栄養する血管(冠動脈)が細くなった状態で、心筋梗塞とは冠動脈が完全に詰まってしまった状態です。狭心症と心筋梗塞の症状は非常に良く似ており、どちらも突然胸が苦しくなったり、激しい痛みがあります。特徴をあげると、狭心症には「突然、胸が締めつけられるような重苦しさ」「圧迫感がある痛み」がありますが、ほとんどの場合15以内には治まります。しかし心筋梗塞の場合は「胸が強く締めつけられるような激しい痛み」「不安感や重症感」があり、ほとんどの場合15分以上、長くて数時間続くこともあります

検査:狭心症が疑われる場合は、運動負荷心電図、心臓超音波検査(エコー)、心筋シンチグラフィー、冠動脈造影、冠動脈CT、などがあります。急性心筋梗塞が疑われる場合は、緊急で冠動脈のカテーテル検査を行い、その場でカテーテル治療を行うこともあります。

◆脳血管の病気
症状:脳血管の病気は一般的に脳卒中といいますが、これは脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作などを総称した呼び方です。症状としてはいずれも激しい頭痛を伴う他、片方の手足や顔のしびれ・麻痺、片方の顔がゆがむ、ろれつが回らない・他人の言葉が理解できない、力があるのに歩けない、片方の目が見えない・物が2重に見える・視野の半分が欠ける、重症になると意識がなくなる、などがあります

検査:問診(本人の意識がない場合は近親者など)や血液検査の他、脳のCT・MRI検査、頸動脈超音波検査(エコー)、心電図検査、胸部のX線撮影、心臓超音波検査(心エコー)などを行います。

参考 Mocosuku編集部 2014.12.20

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