がんになると骨折リスクが高まる?

9月24日に胆管がんのため亡くなられた川島なお美さんが骨折の痛みに耐えて舞台に出演していたことが明かされました。9月7日のイベント直後に川島さんは肋骨を骨折していたといいますがん治療の影響、体重の減少は、骨にどういう影響を与えるのでしょうか?

◆続発性骨粗鬆症とは?

特定の病気や、その治療のために用いられる薬が原因で骨が脆くなることを「続発性骨粗鬆症」(ぞくはつせいこつそしょうしょう)といい、他の原因のない「原発性骨粗鬆症」と区別されています糖尿病などの生活習慣病、慢性腎臓病、関節リウマチの他、がんも続発性骨粗鬆症の原因になります。がんの中では、特に乳がんや前立腺がんの治療において骨を保護する働きのある性ホルモンが減少してしまうことで発症することが多いとされています

◆低体重による骨折リスク

低体重になると、それに伴って骨密度が低下します。骨折リスクが高くなる低体重の基準は「BMI 18.5未満」とされています。BMIは「体重÷(身長×身長)」の計算式で求めることができます。

例えば、身長158cmで体重46kgの人の場合、「46÷(1.58×1.58)=18.4」となり、骨折リスクの高い低体重であることがわかります。なお、川島さんの激ヤセが報道されたときの体重は30kg代前半だったといいます。仮に身長158cm、体重35kgで計算すると、「35÷(1.58×1.58)」でBMIは14.0となり、基準を大きく下回ります。

川島さんは昨年、胆管がんの手術で胆嚢を切除したため、消化酵素の量が少なくなったといいます。このような消化吸収能力の低下は低体重につながります。また、消化吸収能力に大きな問題がない場合でも、がん細胞がエネルギーを過剰に消費したり、がんの影響で体が慢性的な炎症状態となることでエネルギー消費量が増えたりと、がんによって低体重のリスクが高まることが知られています

◆がん治療に伴う骨折リスクを抑えるために

骨粗鬆症は基本的に治癒することはありません。従って、いかにコントロールし、悪化を防ぐかが目標となります。骨折のリスクを抑える行動としては次のものがあります。

禁煙する
アルコールの摂取を減らすか禁酒する
カルシウム、活性型ビタミンD、ビタミンK、乳製品を摂取する
カフェインビタミンAは控える
・転倒を避ける

がん治療の目的は適切にがんを治療し、再発を防ぐことです。骨粗鬆症のリスクがあるとしても、基本的にがん治療が優先されます。治療に伴う後遺症にどのように対処するかを担当医をはじめ、看護師、薬剤師、管理栄養士による医療チームに相談することが大切です。

がん治療と仕事との両立をどのようにするかは個人差が大きく、明確な答えはないといわれています。活動量が低下すると体力が落ちてしまうので、必ずしも安静が正解というものでもありません。また、本人の生きる意欲にも関わるため、心配し過ぎるのがよくない場合もあります。「舞台の上で死ねたら最高」が口グセだったという川島さんは最後まで女優魂を発揮しました。川島さんの意志の強さ、そして、川島さんをプロとして信頼する周囲の理解があればこそ実現したことです。がんと向き合う、壮絶な選択でした。

参考 Mocosuku編集部 2015.10.01

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