お風呂に入ると疲れがとれるのか?

暑い時期になってくると、短時間でサッパリしたいとシャワーで済ます人も多いだろう。とはいえ、リラックスのために週に何度かはゆっくりとバスタブに漬かりたいし、寒い時期となれば、温かいお風呂が何よりも癒されるのではないだろうか

私事で恐縮だが、夫が風呂好きで週末ともなると、1時間は浴室から出てこない。何をやっているのかと思ったら、風呂に漬かりながら本を読んだり、スマホでゲームをしている。風呂好きのダンナに欠かせないのが入浴剤。さまざまなメーカーの、さまざまなタイプを揃えており、我が家の風呂水の色は毎日カラフルだ。

浴剤の中でも炭酸ガスが出るタイプをよく使うが、ヘビーローテとなっているのが、バスクリンの「きき湯」シリーズ。特に冬場は風呂から上がったあとのぽかぽか感が持続するので気に入っており、種類が豊富で、湯量に合わせて量が調整できるので重宝している

バスクリン つくば研究所が「きき湯」シリーズについて、メカニズムや効能などを説明するミニセミナーを行うと聞き、いつも使っているダンナにうんちくを語ってやろうと参加することにした。

入浴剤の市場は500億円市場で、景気に左右されていないのが特長だ。「きき湯」は平成15年(2003年)に発売されたが、テレビ番組で炭酸泉が動脈硬化に良いと紹介されたことや、ヘッドスパなど炭酸ブームの波にも乗り、一時期は生産体制が追い付かず、店頭から商品が無くなったこともあった。その後、リニューアルを重ね現在「きき湯」は8種類で、つめかえタイプも発売。さらにスポーツなどアクティブな人向けの「きき湯 ファインヒート」や、アロマをプラスした「きき湯 アロマリズム」など豊富なラインナップとなっている

◆「きき湯」の原点は、炭酸泉として有名な長湯温泉

実際にある温泉をできるだけ忠実に再現することを目的とした、同社の入浴剤「日本の名湯」。開発担当者は温泉に赴いて、成分や湯質、湯触りなどを、1日10~15か所の温泉に入って調査するという。炭酸泉で有名な大分県の長湯温泉についても「日本の名湯」の新製品開発の調査に訪れた。「長湯温泉の源泉に行くと炭酸ガスが湧き上がるようにブクブクとしていた。長湯温泉は比較的温度は低いが、入るとぽかぽかで、こういった入浴剤が再現できたらと思いを強くした」(開発者)。

炭酸ガスは「炭酸塩」と「有機酸」が水に触れて反応することで発生する水分に触れてしまうと反応してしまうため、水を使わず26トンの圧力をかけて粉同士をくっつけて固め、それを砕いて粒状にする「ブリケット」という製法を採用した。「きき湯」は、入浴剤としては初めてブリケット製法が採用された商品で、錠剤タイプとブリケットを比較すると、錠剤は溶けきるのに5分ほどかかるが、ブリケットは30秒ほどで溶けきる

「開発の時に設計思想で迷ったところが泡の出し方。長湯温泉の湧き出す泡を再現したいと、粒状にして短い時間に発泡する形になった。

小さい粒だと軽いため一粒ずつが浮きやすくなる。発泡は一緒だが、花火のように粒が風呂に浮いて飛び散ってしまう。炭酸ガスは浮いた状態でも出てくるが、違和感あるお客様もいるのではと悩んだ。発売当初は、表面に浮いて発泡するもの、下に沈んで発泡するもの、粒ごと発泡するものと、遊び心もあり3つがあったが、残念ながら、あまり気づいてもらえなかった。見た目がきれいで、面白いのが粒ごと発泡で、次のリニューアルからこの形になった」(開発者)

◆炭酸ガスはどうして体が温まるのか?

長湯温泉の調査から完成まで約3年かかった「きき湯」。ブリケット製法の発想を含めると10年を費やしているという。「きき湯」の最大の特徴は、炭酸ガスによる血流促進と、温泉ミネラル成分による保温効果により温浴効果を高め、体の内側と外側から温めるダブル効果。これにより温まり感が持続し、お風呂から上がってもぽかぽかの状態が続く

「炭酸ガスを入れることで血行促進を得られる結果がある炭酸ガスは皮膚から吸収することで、代謝機能が活発になり新陳代謝を促進するので、健康増進に効果がある。温泉ミネラルは塩分が皮膚上のタンパクと結合して、膜を作って熱の放散を防ぐといわれ入浴後にさら湯と比べると高い保温性がある炭酸ガスのお湯に入った方がさら湯よりも、筋肉の緊張、肩こり、関節の動きなどが緩和される結果が認められている。肩の筋肉の硬さ、腰の硬さは炭酸ガスのお風呂に入ると柔らかくなる

さらに期待される効果は、入浴によって体温を上げることで免疫機能のアップ、疲労回復や軽減、よりよい睡眠が得られるという点。さら湯だと20分ぐらい入る必要があるのが、『きき湯シリーズ』を入れると15分ほどで効果がある」(開発者)

入浴をすると疲れが取れる仕組みは、浮力によるリラクゼーション、温熱による自律神経のコントロール、静水圧による血流循環の3つがあるが、全身入浴の効果に加え、さらに入浴剤の炭酸ガスや温泉ミネラルといった配合成分や、色や香りにより、さまざまな効果が期待できる

夏場はとくに簡単なシャワー入浴で済ましがちだが、健康面を考えるとお風呂に入ったほうが、その日の疲れがしっかりとれるというわけだ

「きき湯」を毎日使うヘビーユーザーの立場から、気になっていたことを質問してみた。

Q・残り湯を洗濯に使っても大丈夫?毎日使うと浴槽が傷まないかも心配。

A・残り湯については、綿やアクリルなど繊維の種類ごとに染色試験を検証しています。ただし、すすぎとつけおきは清水を使ってください。また、柔軟仕上げ剤を強く掛けた衣料や、おろしたて、デリケートな衣料は、念のため避けてくださいまた、残り湯には無機塩が含まれているので、鉢植えや植物への水やりには使わないでください

浴槽や風呂釜を傷めるイオウは含まれていません。給湯器メーカーと協働して、風呂釜などへの設備への影響も問題ないことを研究しており、一部推奨銘柄に指定されています。

Q・家族の間で入浴の時間が異なるが、炭酸ガスや温泉の成分はいつまで持つの?

A・炭酸ガスの効果は、泡が出切ったあともお湯に溶け込んでいるので、溶け込んだものが体に吸収されてさまざまな効果を得られるので、目安として2時間ぐらいはさほど効果は下がらないといえます。それ以上開いてしまう場合は、お湯を入れ替えて使うことをおすすめします

Q・まとめ買いをしているので、使い切るのに半年以上かかってしまうけれど、保存しておいても効果は変わらない?

A・医薬部外品は、最低でも3年間は持つように設計されています。ブリケットは早く発泡するので、常温でも空気中の水分に反応しやすく、製品の安定性を確保するのにとても苦労しました。実はこの部分をクリアするのに2年間費やしたほど。研究所では気温40℃、湿度75%という条件で半年間保存できる状態を試験として行なっています

参考 @DIME編集部 2015.06.02

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