お年寄りに多い→炎症(化膿)性粉瘤って

炎症(化膿)性粉瘤とはどのような症状で、その原因や治療法はどういったものなのか見てみましょう。

 

炎症(化膿)性粉瘤とは

粉瘤(アテローム)は通常、痛みはありませんが、細菌が侵入して炎症を起こすと赤く腫れ上がり、痛みを伴います。これを、炎症(化膿)性粉瘤と呼びます

炎症(化膿)性粉瘤の原因粉瘤は皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に古い角質や皮脂などの老廃物が溜まってしこりとなる良性の腫瘍です

粉瘤の特徴としてドーム状に盛り上がったしこりの中心部に「ヘソ」と呼ばれる開口部ができることがあります。この開口部から細菌が侵入して炎症(化膿)を起こすのが炎症(化膿)性粉瘤の原因です

炎症(化膿)性粉瘤の症状炎症を起こすことで粉瘤やその周辺の皮膚が赤くなります化膿がひどくなると粉瘤の袋が破壊されて膿がたまった状態になり、腫れてきます。この状態を「膿瘍(のうよう)」と呼び、強い痛みを伴います。この痛みに我慢ができず、慌てて医療機関を受診するというケースも多いようです。

 

■炎症(化膿)性粉瘤の治療方法

粉瘤を治すには手術で摘出するしか方法はありません。では、炎症を起こしている粉瘤の場合はどのような流れで治療していくのでしょうか。

まずは、炎症を抑える治療を炎症がそれほどひどくない場合は、抗生物質の内服薬を処方してもらい、数日間服用して炎症を抑えます

膿がたまった状態の場合は抗生物質では効果がないため、皮膚を小さく切開して、たまった膿を出しますこれを、「切開排膿」と呼びます

炎症が起きている状態で摘出手術を行うと取り残しが起こりやすく、再発もしやすくなるため、こういった処置で炎症をまず抑えてから、少なくとも2ヶ月は経過してから改めて手術を行います

次に、手術による根治術を炎症が治ったら、粉瘤そのものを除去する手術を行います。

手術方法は、「小切開摘出術(切除術)」と言われるもので、ヘソを中心に皮膚を紡錘形(レモン状)に切開し、そこから粉瘤の袋を丁寧に剥離しながら取り除きます。最後に皮膚を一直線に縫い合わせて終了します

手術は外来にて行われ、15〜30分ほどで終了。約1週間後に抜糸を行います。

最新の治療法を提唱するドクターも炎症(化膿)性粉瘤では手術を行わない(手術は炎症が治まってから)というのが従来のセオリーですが、最近は、技術の進歩によって炎症時にも手術を提唱するドクターが出てきています

炎症時に行う手術方法は、「ヘソ抜き法(くり抜き法)」と呼ばれるもの。手順としてはまず、粉瘤に特殊なパンチ(直径4mm程度)で穴を開け、そこから膿を排出します。その後、粉瘤の内容物をもみ出し、最後に中身がなくなってしぼんだ袋を除去します。

この方法であれば、炎症を抑えるための期間をとることもなく、一気にすっきり解消できます。さらに、前述の小切開摘出術に比べて傷が小さくてすむメリットもあります。ただし、小さい穴から破れやすい袋をキレイに取り出すのには、ドクターの高度なテクニックが必要になります。また、始まったばかりの新しい方法のため症例数も少なく、長期的な評価も今後のことになります。

このようなさまざまな側面も充分に考慮して、自分の希望に合う医療機関(ドクター)を選ぶようにしましょう。

ヘルスケア大学2016.05.21

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