うつの原因→栄養欠乏症の場合がある

厚生労働省が全国の医療施設に対して行っている「患者調査」によると、うつ病を含む気分障害の患者数は1999年には44万人だったものが、今では104.1万人。ここ15年で倍以上の数となっています。またうつ病患者は医療機関への受診率が低いともいわれ、実際にはこれより多くの患者さんがいると言われています。今では国民病ともいえるうつ病。また「うつ」は治りにくい病といわれ、一度治ったと思っても再発されている方も多いといいます

「ドクター講話」で有名な廣瀬医師が、豊富な臨床経験から導き出した「うつ」の診断と治療法を公開をしました。ここでは、著書『完全復職率9割の医師が教える うつが治る食べ方、考え方、すごし方』から「うつ」になる原因についてご紹介します。

◆まずは「うつ」の原因を追求すること
「うつ」で休職を余儀なくされた人の職場復帰率は、2割程度に留まっていますそれだけ回復が難しいのがこの病です
では、なぜこれだけ治りにくいのか。それは、病態や原因を軽視した症状のみでの診断と、薬にばかり頼った治療が施されていることに尽きます
まず「うつ」の原因を追求することが重要です。生まれつきの過敏性や機能不全家族のなかで培った考え方や生き方なども「うつ」の原因となることがあります。
生まれてから現在に至るまでを順次検証していけば、その原因に行きあたります。

栄養欠乏症が「うつ」を引き起こすことも
「うつ」の原因が栄養欠乏症の場合もあります。現在では、鉄、たんぱく質、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸(ビタミンB群のひとつ)の欠乏が脳の機能を低下させ、「うつ」を引き起こすことがわかっています。この場合の治療は、食生活の改善やサプリメントの摂取など栄養療法になります

◆「うつ」で最も多いのが、脳機能不全型うつ病
「うつ」で最も多いのが、脳機能不全型うつ病(ストレス消耗性うつ病)です長期にわたるストレスがこの病を引き起こします
そもそもストレス過多になるのは、感情コントロールがうまくいっていない証拠です。嫌な感情を引きずらないようにするためには、愚痴や相談など「言語化してみる」、「体を動かしてみる」等が効果的です
運動は自然治癒力を高めるといわれ、廣瀬医師は“こころ”に効く運動を「運動精神療法」と呼び推奨しています。なかでもキックボクシングは、手も足も使う全身運動で非常に効果があります。

◆うつは心の風邪ではなく、こころの大腿骨骨折
最後に復職率アップのためのリワークプログラムも紹介しています。患者の心的エネルギーを算出し、その値に沿った無理のない勤務時間を設定するものです。
回復途上での無理が再発を招きます。「うつ」への心がまえとして重要なのは、「うつは心の風邪ではない。こころの大腿骨骨折」という認識です
あせらず時間をかけて治すのが遠回りのようでいて、じつは近道になります

参考 Mocosuku編集部 2015.01.27

【関連する記事】