「腸内フローラ」を正しく理解しよう

CHECK LIST
□ 便秘もしくは下痢を繰り返す
□ オナラや便が臭い
□ 魚や野菜よりも肉が好き
□ ヨーグルトはたくさん食べている
□ 腸にいいものはすぐ取り入れる

※ひとつでも当てはまる人は要注意。正しいケアを意識して。

昨年から健康業界でダントツ首位を走っているキーワードといえば、「腸内フローラ」。テレビの特番がきっかけで一気に浸透したため、最新ニュースのように扱われてしまったが、実はここ10年ぐらい世界各国で研究が盛んになってきている分野だ。このところよく耳にする「腸内フローラ」とは、いったいなんだろう?

「腸内フローラ」とは日本語では「腸内細菌叢」という。腸内には100種類を超える菌が存在し、その数は100兆個以上にもなる。これらの菌は種類ごとにコロニーのように固まり生息しているその姿がまるでお花畑のようだということから、腸内の細菌叢を「腸内フローラ」と呼ぶようになったという

この腸内フローラはさまざまな研究から、糖尿病との関係や、中性脂肪、悪玉コレステロールといったメタボとの因果関係もわかってきており、うつなどのメンタルへの関与も研究が進められている。なかでもメディアが夢中なのが“デブ菌”。太っている人と痩せている人とでは細菌叢が異なっている、ということがわかってきている

腸内フローラには、いい働きをする善玉菌と悪い働きをする悪玉菌が存在するのだが、アメリカでは、もともと潰瘍性大腸炎の治療に使われてきた“いい細菌叢”を含む便を移植させる糞便移植療法を、ダイエットにも活用する動きが出てきている。日本でも一部の機関で大腸疾患に糞便移植療法が開始されたというから、今後、ダイエット法のひとつとして大きく取り上げられることもありそうだ。

ただ、こんなにもさまざまな効果が期待される腸内フローラについて、加熱する情報を懸念する専門家も少なくない。「いい菌を増やそう!」といった乳製品やサプリメントのコピーをよく見かけるが、実は腸内フローラは、私たちが生まれてすぐに母親とのスキンシップ等で定着したものがほとんど新生児の時期にほとんどの腸内フローラは決定してしまい、大人になってから食べて定着させることは難しいといわれている

いい菌を増やさなくちゃ、と大きなパックのヨーグルトを1個食べる人がいるが、そんなに食べても実は新しい菌はほとんど定着しない、と思ったほうがいい逆にヨーグルトは脂肪分も多いので、腸内が脂肪過多に偏ってしまう。偏った食事は悪玉菌の餌になり、悪玉菌優位の腸内環境を作ってしまうことにもなりかねないのだ

つまり「いいといわれる菌を体内にたくさん入れて、新たな菌を増やす!」という発想ではなく、「自分が赤ちゃんのときに受け継いだ腸内フローラの状態をよくする」という発想が大事。もともと持っている悪い花を咲かせるのではなく、持っている菌のなかからいい花に肥料をやり花を咲かせることが大切なのだ
そのために覚えておくべきポイントは、次の5つ。

(1)乳酸菌はいろいろ試すのが正解。乳酸菌で代表的なものといえばビフィズス菌だが、ほかにもいろいろある。腸内フローラは人それぞれ違うので、自分の体に合うものを探そう。

(2)ヨーグルトからだけでなく、ぬか漬けやキムチなどの発酵食品にも乳酸菌は含まれるので、そういったものからも摂取しよう

(3)乳酸菌は“オリゴ糖”と摂取するのがよい。オリゴ糖は善玉菌の餌になるので、いい花を咲かせる効果がある。市販のオリゴ糖もあるが、りんごやバナナなどの果物や玉ねぎ、アスパラガスなどにも含まれる。それらと乳酸菌を一緒に摂るのもオススメだ。

(4)肉食ばかりでは悪玉菌を増加させる。バランスの取れた食事が大切

(5)便秘は悪玉菌を増加させる便秘を解消するなら、海藻などの水溶性食物繊維が豊富なものが理想的オクラやモロヘイヤなどのネバネバ食品も有効だ

食物は賢く選択して、お腹の中のお花畑を充実させて腸美人を目指そう。

ハーパーズ バザー・オンライン2016.04.16

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