「梅」で健康産業づくり

わかやま産業振興財団(和歌山市)は9日、みなべ町谷口の町うめ振興館で、梅による健康産業づくりについて発表した。今後、梅は保健機能成分の解明や効能の検証で、高付加価値化することが重要だと強調。梅の機能性や、有用成分を損なわずに冷解凍できる新加工技術などを説明した

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県では、文部科学省の地域イノベーション戦略支援プログラム事業の一つとして、特産果樹の保健機能成分の解明やエビデンス(証拠)の蓄積、新たな加工技術による食品の高付加価値化で健康産業の創出を目指している

同財団が調整機関となって事業を進めており、同日は財団のプロジェクトディレクターと3人のコーディネーターが事業や梅の機能性などを解説。生産者や加工業者、行政など関係者30人が参加した。

コーディネーターは、健康食品などの加工食品や農林水産物について、企業の責任で科学的根拠を基に機能性を表示できるようになった「食品の新たな機能性表示制度」を挙げ、「梅は体に良いというイメージがあるが、伝承だけでは先細りする可能性がある」といい、人での試験をした上での機能性表示の活用の必要性を訴えた

整腸効果や抗疲労など梅ポリフェノールの機能性などを解説するとともに、梅をはじめ果樹の新たな市場拡大の手掛かりとして、事業の一環で田辺市の会社が開発した、梅を高温の蒸気で蒸すことで、味や香りをそのままに冷凍保存することができ、有用成分も増える技術も紹介した

スイーツなど新たな用途に展開でき、輸出にもつながるとし、県内にその技術を生かした「果樹加工センター」をつくろうとする動きがあることも報告した。

財団の前田育克プロジェクトディレクターは「梅産業のさらなる発展には、機能性を切り口とすると、何が必要で、どう生かすか地域の総力で推進する必要がある。今後、温暖化やいろいろな社会現象が起きてくる中、次のステップをどうするか、皆さんで考える機会をつくってはどうか」と呼び掛けた

紀伊民報  2016.03.11
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